今日の一言
認知症とてんかん
掲載日: 2019年6月21日 @ 0:19

皆様へ

現在、新潟市で第115回日本精神神経学会学術総会が開催されています。
私は、「認知症とてんかんにおける記憶障害を探る」というテーマのシンポジウムで講演する機会を頂きました。そしててんかんを専門とする先生方とディスカッションしました。

改めて重要な知見を確認できましたので共有したいと思います。

①高齢者、および認知症の人の中で、てんかんを有する人は実は多い。けいれんや転倒を伴わない発作であることが多い。

②若年発症のアルツハイマー病の人に合併頻度が高い。軽度認知障害の段階でも合併しうる。

③ある一定時間繰り返し質問したり要領を得ない会話をしたりする人、同じ日なら覚えていた出来事を1週間程経つとすっかりと忘れてしまっている人は疑わしい。

④通常の脳波検査ではてんかん性の異常波が明らかにできないことがある。

⑤てんかんを合併する認知症の人はBPSDが顕著になる可能性がある。

⑥DLBの人で認められるレム期睡眠行動異常症と類似したてんかん発作がある。

⑦高齢者のてんかんの場合、抗てんかん薬の効果は良好なことが多く、少量で発作がおさまりやすい。

数井裕光