すずらんさんの投稿:夜の不眠と日中のウトウト ・・(第238報)

配信日: 2020年8月3日

皆さん、こんにちは。

本日は98歳、女性、要介護2のレビー小体型認知症の人のケア体験をご紹介します。

「自宅で、24時頃に『眠れない』と、食卓のパンや残り物を食べたり、自家製の梅酒を飲んだりして、午前1-2時に寝る。朝11時頃起きてきて食事をとり、食後は椅子やベッドでウトウト寝ている」という状況に対して、「日中一人で過ごすため、デイサービス・ショートステイを利用したら、職員さんと笑顔で話し、規則的な生活ができるようになった」とのことです。

症状の出現や悪化に関係しそうな出来事として、「頼りの一人息子に先立たれて意欲がない」と加筆していただいています。ご本人、ご家族にとって、とても悲しい出来事ですね。生活が不規則になりやすい状況だとも思います。

しかし日常生活を規則正しく送っていただくことはとても大切です。特に、レビー小体型認知症では、睡眠・覚醒のリズムの維持に重要な脳の領域の機能低下が生じやすいため、夜間の不眠と日中のウトウトが出現しやすくなります。今回のケア体験のように、介護サービスなどを利用して、「日中は何らかの活動を行い、そのため心地よく疲れて、夜に眠る」という生活の枠組みを、周囲の人が作ることは有効な対応法だと思います。

さらに今回のご本人は、物盗られ妄想もお持ちのようです。「財布がなくなるのは、同居家族(嫁・孫)が盗っていると思い込み言葉で言う。認知症の治療中だが物盗られ妄想は続いていて、家族は生活支援して見守る程度で談笑はできない。デイで助かっている」とのことです。

物盗られ妄想のある認知症の人に対しては、「対象となっている人、今回のケア体験ではお嫁さんとお孫さん、以外の人と楽しい時間を過ごしていただけるようにする」という対応法があります。今回のケア体験の場合、「介護サービスの利用時に職員さんと笑顔で話されている」とのことなので、物盗られ妄想も今後、改善する可能性があると思います。さらに私たちが以前、レビー小体型認知症の人にご協力いただいて行った研究で、睡眠障害の改善と妄想の改善との間に関連を認めました。この点からも、今回のご本人の睡眠障害が改善するに連れて、妄想も軽減する可能性があると思いました。

介護サービスの利用は、様々なBPSDの治療、悪化の予防に有効だと思っています。しかし、実際どの程度有効なのかは私も知りません。介護サービスの利用に関するケア体験をお持ちの方は、「うまくいった」、「うまくいかなかった」に関わらず、投稿をお願いいたします。

それでは、また来週。

数井裕光
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