あめふりくまちゃんさんの投稿:訪問看護を嫌がる ・・(第231報)

配信日: 2020年6月15日

皆さん、こんにちは。

本日は、90歳、女性、要支援2のアルツハイマー病の人のケア体験をご紹介します。

「訪問看護を嫌がる」という状況に対して、「カレンダーに『訪問看護』と書くのではなく、看護師さんの名前を書くようにした」ところ、うまくいったとのことです。

さらに「カレンダーの訪問看護の日に『訪問看護』と記入しておくと、その文字を見て、『なんで行かないといけないのかな〜』と嫌がっていたのが、看護師さんの名前『○○さん』と書くようにしたところ、嫌がらなくなりました」とのことです。また「当日朝も『今日は訪問看護の日だよ』と伝えるのではなく、『今日は○○さんが来る日だよ』と言うと大丈夫になりました」と加筆していただいています。

これは素晴らしい対応法だと思いました。

きっとご本人にとって「訪問看護」は、無味乾燥な言葉で、ご本人は、何か厄介な、面倒くさい用務のように感じられたのだと思います。

しかし「○○さん」という言葉は、「○○さん」との楽しい情景を思い出させるきっかけとなり、ご本人の気持ちも明るくなったのだと思います。

一般的には記憶障害が強いアルツハイマー病の人でも、楽しい、嬉しいなどの感情を伴う記憶は残りやすいです。これを情動性記憶と呼びます。このケア体験は情動性記憶を上手に活用した対応とも言えると思います。要支援2なので、認知症や記憶障害の程度が、比較的軽かったこともうまくいった理由だと思います。

このケア体験のように、ご本人の実体験に基づいた楽しい記憶を思い出させるきっかけとなる具体的な言葉の使用は、有効な対応法だと思います。血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、特発性正常圧水頭症のように、記憶障害が比較的軽度の疾患の人には特にお勧めかもしれません。

今回のケア体験は、簡単に実践でき、かつ有効性が高いと感じました。多くの方の参考になると思います。

以下は、事務局からのお知らせの再掲です。

認知症ちえのわnetの活動は、大阪大学医学部において、5年ごとに倫理審査を受けることになっており、2020年3月31日に5年の期限を迎えました。これに伴い、利用規約を修正して再度倫理審査を受け、2020年4月1日以降の活動継続が承認されました。新しい利用規約は2020年4月1日から施行開始となっておりますので、2020年3月31日までに利用者登録された方が、2020年4月1日以降にケア体験を投稿して下さる場合は、ご投稿前に新しい利用規約に同意していただく必要がございます。よろしくお願い申し上げます。

ケア体験を投稿される方へのお願いです。
認知症の人のある症状に、ある対応をしても、うまくいく時と、いかない時とがあると思います。そこで、ちえのわnetには、うまくいった時、うまくいかなかった時、それぞれの回数分のケア体験を、投稿していただきたいと思っています。10回程度のケア体験をいただければ嬉しいです。
繰り返し投稿していただく際には、投稿する直前に一度、「下書きとして保存」すると、次の投稿の際に、この「下書き」が利用できますので、簡便に繰り返し投稿が出来ます。

引き続き、認知症ちえのわnetをご支援くださいますようお願いいたします。

それでは、また来週。

数井裕光
=====
認知症ちえのわnet運営事務局
※このメールは送信専用のメールアドレスから配信されています。
ご返信頂いても受付できませんので、ご了承ください。